2008年6月4日水曜日

第六十一段 スーダン戦雲止まず

スーダンの副大統領が6月9日から訪中に出発するらしいです。(日経ネットより)

石油利権を背景にスーダン政府と中国が友好関係にあるのは良く知られた話。一方でダルフールや南部の紛争に加え、最近では首都ハルツームが武装勢力に襲撃されるなど、スーダンの戦乱はハルツーム政権の掌握力を超えて拡大しつつあるようなので、そろそろ中国からスーダン政府への何らかの支援があるだろうと予想はしておりました。

そんな中でのスーダン副大統領訪中なので、単純に「ハルツーム政権が支援要請に動いた。彼らが手にするのは軍事援助。中国が見返りに受け取るのは石油等資源権益。といっても欧米諸国がダルフール問題でうるさいことを考えれば、中国からの重火器提供や軍事顧問団の派遣は今回は考えにくい。そうなると小火器や地雷の提供が支援策の中心だろう」程度に考えておりました。

するとブルームバーグに中国石油天然気集団公司(CNPC)がニジェールでの石油開発に乗り出すとのニュースが・・・。(リンク)
これでふと頭に浮かんだのが、スーダン、チャド、ニジェールの位置。
まずチャドは、隣接するスーダンから紛争を逃れてきた難民に潜伏して騒擾を引き起こす民兵やスーダン軍兵士に業を煮やし、逆にスーダン内部の反ハルツーム政権派に援助を与え、自国をスーダン紛争から引き離すための緩衝地帯を形成しようとしています。当然、スーダンとの関係は非常に緊張した状態です。
そしてスーダン側から見た時、仇敵チャドの背後にあるのがニジェールになります。もしニジェールが中国を仲介役としてスーダンとの関係強化を図ったり、石油施設保護という名目でニジェールに中国の武装警察や人民解放軍が駐屯することになれば、チャドは東のスーダンと西のニジェールから挟撃される形となり、チャドの受ける牽制効果はかなり大きいものとなるかと思われます。

ニジェールとスーダンの対チャド連合やニジェールへの中国軍駐屯は、全く根拠らしい根拠のない管理人の妄想です。ただ、そんな話がスーダン副首相と中国政府とのやり取りの中で話題に上がっても不思議ではないと思わされる、各ニュースのタイミングと3カ国の位置関係なのです。