2008年6月23日月曜日

第七十段 ジッダ会議は踊る

世界の耳目を集めたジッダ会議。サウジが増産に積極的な姿勢を示したものの、他の産油国は増産表明を見送り。結果として原油相場を冷やすには力不足との見方が多い模様。

興味深かったのはサウジのヌアイミ石油相とOPECのヘリル議長が「産油国が増産しても原油相場の過熱は解けない」という見解を共有していること。「だから増産はしない」というOPEC諸国の考え方は素直に納得できますが、「それでも増産」を表明したサウジの意図は、些か分かりにくいものがあります。

愚考するに、サウジの増産宣言は西側を中心とした消費国に対する一種のリップサービスなのではないでしょうか。つまり、サウジ一国で増産宣言をした所で原油相場の反転には結び付き難いと思われます。従って原油価格は高水準のまま推移し、サウジは今まで通り莫大な所得移転を消費国から受けることができます。それどころか、市場が「今回の増産でサウジの生産余力が減退し、将来の原油供給量が縮小する」と判断すれば、原油価格は一層上昇し、サウジの石油収入もそれに応じて増加することになります。一方で産油諸国で資源ナショナリズムが高まる中、例外的に石油消費国の事情にも理解がある姿勢を示すことで、自国のSWFの投資活動や自国への先進諸国の産業・技術誘致促進がやり易くなったり、欧米諸国の政治的な後ろ盾を強化・維持することも期待できます。要するに、自身にとって好都合な環境(原油高)は崩さず、舌先三寸のみで恩を高く売りつけるのがサウジ原油増産宣言の狙いなのではないかと管理人は考えるわけですよ(当たってるかどうかは知りませんが・・・)。

それにしてもこの先原油価格(特にWTI)はどこまで上がっていくんですかねぇ・・・・?
価格下落があるとしたら、何か注目を浴びる出来事をキッカケにして始まるというよりも、寧ろ何でもない一日、資金繰りに窮したヘッジファンドあたりからまとまった売りが出た所で、高値恐怖症に憑かれた市場参加者が一斉に売りを出し、理由らしい理由も無いまま一気に崩落が始まるという形のような気がします(全く何の根拠もありませんが・・・

う~ん、本当に原油価格高騰はいつまで続くんだろう? ( ̄w ̄;)