2008年7月6日日曜日

第八十段 インドがトウモロコシ輸出を禁止

うだる様な暑さ。京都にいた頃は上賀茂神社、下鴨神社、貴船神社、深泥ヶ池に涼みに行っていたものの、コンクリートジャングル東京に来てからは、そんな雅た避暑法は使えず。かといって下手に冷房を入れると冷房病で悲惨な目に遭ってしまう。ひたすら冷たい烏龍茶やアイスコーヒーを啜りながら耐え忍ぶことしかできない東京の夏(江戸風鈴でも楽しみたいものの、近隣から「耳障りだ」と言われてしまうのも嫌ですしねぇ)。

世界経済に目を転じれば、東京の夏に負けじと熱を発しているのが新興国のインフレ。その熱を煽り立てているとされているのが、原油と穀物価格の高騰。特に穀物価格の高騰は生産国の輸出統制をも発生させております。

BRICsの一角としてその経済成長を嘱望されていたインドもまた、インフレの熱に耐えきれずに対抗策としてムギ、コメ、食用油の輸出禁止を発動(インフレ鎮静化にどの程度の効果があるかは不明ですが・・・)。そして7月6日の日経ネットによれば、その輸出禁止リストに新たにトウモロコシが追加されたとか(出典:日経ネット)。インドのトウモロコシ生産量は2005年データで1450万t(世界生産量第6位で2.1%のシェアを占める)。ただし、大半は国内消費に回されていることもあり、輸出シェアは貿易額ベース1.3%で世界第9位(参考:FAO)。それでも米国中西部の天候不順等でタイトさを増しているトウモロコシ供給量を考えれば、十分な価格上昇要因として動いてくれそう。

中国でも「国内の穀物生産量が需要に追いつかない」という見通しを政府当局が発表しています(出典:ロイター)。当面は貯蔵分の取り崩しでしのぐらしいですが、これもいつまでもつか・・・?

そもそも中国やインドは地図で見た国土こそ大きいものの、農業に適した地域は大河川の近辺等に限定されています。そして両国とも経済構造の近代化が進行することで、農業から他産業への人口移動が急速に進行し、農地自体も住宅地や工場といった他用途への転換が進むことになります(これは戦後日本で実際に発生し、規模の大小を別とすれば他の新興国でも現在進行形の出来事)。

そんな状況下で穀物供給量を増やすとしたら、イールド(農地1エーカー当たりの収穫量の事。1エーカは4.046平方m)を増やすしかないわけで・・・。
そうなると必要になるのは収穫量の多い品種の種子と大量の肥料。今回のニュースが、ここ1週間ほど不甲斐ない値動きのモンサント(mon:NYSE:GM作物種子メーカー最大手)とポタッシュ(正式にはポタッシュ・コーポレーション・オブ・サスカチワン:pot:NYSE:肥料生産能力で世界最大手のカナダ企業)の支援材料になってくれればよいのですが・・・。 ( ̄w ̄)