2008年8月29日金曜日

第百六段 御名は「グスタフ」とぞ申しける

ハリケーン「グスタフ」の進路を睨んで、産油・精油施設の閉鎖とそれに伴う原油価格の上昇が生じて御座います。何でもこのグスタフは、メキシコ湾を襲うハリケーンとしては悪名高き「カタリーナ」に勝るとも劣らない強さだとか(出典:ブルームバーグ)。

思えば、あのカタリーナやリタがメキシコ湾一帯を席捲した2005年。管理人は日米中の石油株(例:中国海洋石油、昭和シェル石油、エクソンモービル等)でがっちり甘い汁を吸わせて頂きました。今しみじみと脳裏に浮かぶ古き良き思い出に御座ます。現在の点額法師ポートフォリオでは、石油関連銘柄はペトロブラス(pbr:NYSE:ブラジル国営石油会社)とカメコ(ccj:NYSE:石油の代替エネルギーとして注目されるウランの生産世界最大手)しかないため、グスタフの直接の恩恵はカタリーナやリタの時よりも極めて限定的なものになる見込みですが、それでもハリケーンのメキシコ湾襲来は個人的にはポジティブなニュース。それに、米国中西部産穀物の集積地たるニューオリンズまで累が及べば、モンサント(mon:NYSE:GM作物種子大手メーカー)やポタッシュ(pot:NYSE:カリウム肥料生産世界最大手)の株価的にも悪くない話ではあります。

同じ名前を持つスウェーデン王グスタフ・アドルフが、その高機動戦術で武名を17世紀欧州に轟かせたのと同様に、今回のハリケーンも一気呵成にメキシコ湾の産油・精油施設を衝いてくるのか? それとも、名前とは裏腹にどこぞの有象無象の一帯でぐずぐずと停滞して弱体化の道を歩むのか? 要注目ですな。 ( ̄w ̄)

閑話休題。
石油で思い出しましたが、昨日、UAE中銀総裁が「原油価格は60~80ドルまで下落の可能性がある」と発言したとか(出典:ロイター)。要するに「だから今後の増産はありません。ひょっとすると減産の可能性もあるんでよろしく」ということなのでしょうが、グルジア、ウクライナ、東欧を前線とした欧米とロシアの対立激化、進展の兆しが見えないイラン核問題、核保有国パキスタンの政情不安懸念といった地政学リスク。上述のようなハリケーンのメキシコ湾襲来といった突発イベントの発生。北半球の冬季入りを睨んだ灯油・ヒーティングオイルの需要増加。これらの諸事象に加えてこのUAE中銀総裁の発言。WTIはもう少し底堅い展開が続きそうです。

となると、BRICsの中でもエネルギー資源の自給率に難のあるインドにはやや辛い展開? そして中国は埋蔵量豊富な石炭に一層頼ることになるんでしょうか? もしそうなれば、当然石炭価格も強含むことになるので、BHPビリトンといった石炭権益を有する企業には善き展開(我がヴァーレはあまり石炭権益を有していないので少し残念)。一方、製鉄業は石炭を原料とするコークス価格の値上がりに繋がるので、こちらにはよろしくない話となりそうです。