2011年7月1日金曜日

第三百七十三段 日経平均とケシ作付面積の不思議な関係

「う~~ニュースニュース」
今ニュースを求めて全力ネットサーフィンしている僕は、ごく一般的な世捨て人。
強いて違うところをあげるとすれば、国際政治に興味があるってとこかナー。
名前は点額法師。


そんなわけで、いつもの巡回先たる共同通信サイトにやって来たのだ。

ふと見るとそこに一つの面白そうなニュースが載っていた。
【ロンドン共同】国連薬物犯罪事務所(UNODC)は23日、2011年版「世界薬物報告」を発表し、ヘロインやアヘンの原料となるケシの主要栽培国であるミャンマーで、10年のケシの作付面積が過去15年間で最も減少した06年比で約77%増の3万8100ヘクタールに達したことを明らかにした。
 ケシの世界最大の栽培地であるアフガニスタンでは、10年の作付面積は近年で最大だった07年に比べ約36%減少したが、依然として世界全体の約63%を占めた。10年の世界全体での作付面積は09年比5%増で、同報告は「09年比20%増のミャンマーが主要な要因」と指摘した。

ウホッ! いいニュース・・・

そう思ってると、突然そのニュースにあるアルファベットの連なりが僕に囁きかけてきたのだ・・・!

UNODCのサイト、いかないか

そういえば最近のネットはぐーぐる先生のおかげで検索が非常に楽ちんなことで有名だった。
いいニュースに弱い僕は誘われるまま、ホイホイと検索をかけちゃったのだ。

こんなこと初めてだけどいいんです・・・・
僕・・・・UNODCが扱ってるみたいな分野、好きですから・・・・

予想どおりにUNODCサイトはすばらしい情報満載だった
僕はというと、数々のデータから与えられる快感の波に身をふるわせてもだえていた。

そのうち、「いいこと思い付いた! お前、この資料の数字でグラフを作ってみろ」という啓示が降りてきた(気がした)ので、早速作ってみたのが以下のグラフ。棒グラフがアフガニスタン及びミャンマーのケシ作付面積推移、線グラフが両国合計でのケシ作付面積推移である(注1)。


このグラフを見ていてふと脳裏に浮かんだのが、「同時期の日経平均株価推移とアフガン・ミャンマーケシ作付面積合計推移を比べてみたらどうなるか?」というささやかな疑問。そこで早速、「男は度胸! なんでも比べてみるのさ」とばかりに、早速同時期の日経平均株価を引っ張ってきて比較してみた。

それが以下のグラフ。これを見てくれ。こいつをどう思う?


すごく・・・そっくりです。

いや、そっくりというか日経平均がどうもアフガン・ミャンマーケシ作付面積合計に先行して変化しているようにも見える。そこで「このままじゃおさまりがつかないんだよな」とばかりに、日経平均株価のグラフを一年分右側(未来方向)に動かしてみた。


益々 すごく・・・そっくりです(特に2005年以降)。

日経平均株価とアフガン・ミャンマーケシ作付面積合計、一見すると全く関係ないようなこの二つの数字が、なぜこうも類似した推移を見せるのか?

可能性として考えられるのは以下の二つ。

可能性1:たまたま、偶然の一致
世の中、膨大な数字データが存在する。となれば、全く関係なく動いている項目についても、「他人の空似」のように、偶然、ある時期の推移が似通うものがあっても不思議ではなく、今回はたまたまそれに当たったというもの。
ある意味、一番トホホというかしまらないケースではあるが、一概に「まさか、そんな偶然が・・・・」と切って捨てるのも危険であろう。

可能性2:日経平均株価とアフガン・ミャンマーケシ作付面積合計の間には共通の動因がある
このケシという作物は、言わずと知れたアヘンの原材料である。そしてそのアヘンは違法・合法、健康への影響といった論点があるものの、それらを無視すれば所詮一介の消費物であり、その需要引いては生産状況が景気動向に左右されるというのも考えられそうな話ではある。
そして日経平均株価に加えられている企業には、ハイテク部品・素材や自動車の生産・輸出で儲けを出している企業が多く、結果、世界経済の好不調に敏感な面があるとされる。
となれば、世界経済の好不調が共通の動因として、日経平均株価やケシ作付面積の推移を動かしており、前者の方がより世界経済の動向に敏感であるため、後者に先行した動きを見せる、という可能性を考えることができる。

現状、浅学非才の我が身としては可能性1、2のいずれが正しいのかを俄に判じることはできず、もうしばらく両者の推移を注視したい所だ。
もし本当にに日経平均株価がアフガン・ミャンマーケシ作付面積に先行して動くのであれば、2011年の作付面積は減少ということになる。果たしてその通りの展開になるのか、非常に興味深い。


注1.以前、同じようなグラフをTwitpicに掲載したのだが、この時のグラフは、ミャンマーについて1990~1992年のケシ作付面積データを見つけられないまま作ったため、若干しょんぼりな内容となっている。


参考資料
・UNODC 「Afghanistan - Opium survey 2010」 2011年1月
・UNODC 「Afghanistan opium survey 2004」 2004年11月
・UNODC 「Myanmar opium survey - June 2003」 2003年6月
・UNODC 「South-East Asia - Opium survey 2010 - Lao PDR, Myanmar」 2010年12月
・共同通信社 「ミャンマーのケシ栽培増加 4年で77%増、国連報告」 2011年6月23日
山川純一 「くそみそテクニック」 1987年(「ウホッ!! いい男たち ヤマジュン・パーフェクト」所収 2003年11月 ブッキング)
・日本経済新聞社 「日経平均プロフィル」